大腸がんは、日本人の中では発症率の高いがんです。
しかし、多くの大腸がんは、早期発見することで治療が可能であり、がんを取り除くことができます。
この早期発見のきっかけを作っているのが、大腸がん検診です。
大腸がん検診は、各市町村で実施されており、気軽に検診を受けることができます。
どんな検査が実施されているのか?ご自身が検診を受ける時の心構えにもなりますで、ぜひ読んでください。
目次
がん検診とは
「検診」とは、特定の病気の検査実施することです。
日本では、がん検診の内容が充実しており、5種類のがん検診があります。
しかし、すべての人ががん検診の対象かと言えばそうではありません。検診の種類と対象年齢をご紹介します。
● 胃がん検診・・・50歳以上
● 大腸がん検診・・・40歳以上
● 肺がん検診・・・40歳以上
● 乳がん検診・・・40歳以上
● 子宮頸がん検診・・・20歳以上
がん検診を実施する各市町村によって、多少の違いがありますが、こちらが基準となります。
大腸がん検診について
では、がん検診の概要に続いて大腸がん検診について、ご説明します。
検査内容
大腸がん検診では、対象者に「問診」と「便潜血検査」を実施します。
まずは、問診にて普段の便通や色・形などを申告します。
多くの場合が、問診票が自宅に郵送され検診当日までに記入してもらい持参していただくことが多いです。
続いて便潜血検査です。
こちらは、便に血が混じっていないかを検査します。
便は大腸内で異常があると、血が混じって排便されます。
異常とはがんやポリープをいいます。
目に見える出血ばかりではありませんので、細部まで検査して小さな出血も探すことができます。
便潜血検査に関しても、事前に検体(便)を入れる容器が郵送され準備をします。
基本的に容器は2つ用意されます。
食べたものや日によって、便の状態は違いますので、間隔を空けてなるべく2つ用意してください。
検査の流れ
大腸がん検診は、事前に自宅で検体を用意するので、当日は実施する検査はありません。
医師との問診で質問に答える程度だとお考えください。
その後、提出した検体で検査をしていきます。
検査の流れについては、下記をご覧ください。
日本医師会:https://www.med.or.jp/forest/gankenshin/type/largeintestine/checkup/
大腸がん検診で陽性だったら
検査の流れにもあるように、検査で陽性であった場合は再検査を行います。
検査で陽性だと不安ですよね。
陽性である原因や精密検査(二次検査)について、ご説明いたします。
便潜血検査で陽性だったら
便潜血検査のみの実施で陽性だったからといっても、「私はがんだ」と決めつけないでください。
便潜血で出血が見つかる原因は、いくつかあります。
● 悪性の腫瘍やポリープがある
● 腫瘍やポリープはあるが良性
● 痔がある
● 生理時の血液が混じった(女性のみ)
このように、便に血が混じる原因はさまざまです。
がんだと思い込むと、不安な日々が続くようになりかえって、体調を崩してしまいます。
まずは、リラックスして精密検査に備えましょう。
精密検査の内容について
精密検査で実施されるのは、大腸内視鏡検査や注腸X線検査です。
先に実施した便潜血検査は、排出した便を検体として検査しましたが、精密検査では大腸内の状態を確認する検査を行っていきます。
どんな異常から便に血が混じっていたのかが分かります。
大腸内視鏡検査では、大腸内の様子がリアルに分かるので、腫瘍やポリープの色や大きさ、個数まで確認することができます。
場合によっては、そのまま治療することもできますし、組織を採取して病理検査を実施することができます。
検査の方法は、肛門より内視鏡を挿入します。
検査当日までの食事制限と、腸内に残っている便を全て出してから行います。
内視鏡検査は人によって痛かったり、不快になるため医療機関によっては麻酔を使用して検査を実施します。
検査自体が不安な人は、医師に相談してください。
もう一つは、注腸X線検査です。
通常のX線写真には大腸は写りませんから、肛門よりバリウムと空気を入れてX線撮影を行うことをいいます。
大腸内のどこに異常があるのかを確認することができます。
しかし、内視鏡検査と違うところは、腫瘍やポリープの位置が分かっても組織を採取することができません。
検査当日までの食事制限があったり、バリウムを注入する際に違和感を感じることがあります。
免疫療法について
私たちの体には、免疫機能があります。
ウイルスなどの侵入を防いだり、体内に入った場合には、攻撃して繁殖しないように体を守ります。
しかし、この免疫機能もストレスや運動不足そして年齢を重ねることで、徐々に低下していきます。
免疫機能が低下すれば、ウイルスも体内に入りやすくなり病気を引き起こす可能性が高くなります。
こうして衰え始めた免疫機能をリセットさせ、若い状態にまで戻すことができる免疫療法があります。それが、「アジュバント療法」です。
● がん治療において、樹状細胞の処理能力を促進させる
● アンチエイジング効果が期待できる
免疫力が高いことでがんを予防することもできますし、体も若々しく維持することにも効果が期待できます。
美容パックやサプリなどで期待するアンチエイジングは、商品として万人に受けるものなので一時的な効果しか期待できませんが、アジュバント療法は、原因を追求して細胞レベルから若々しくすることができます。
実際、使用を続けている方からは、体力に自信がつき、肌がきれいになったと言われています。
免疫療法=がん治療に特化していると考えている方もいらっしゃいますが、免疫機能を高めるので、自然と体が元気になっていくのを実感できます。
アジュバント療法の使用方法など知りたい方は、免疫療法を取り入れている医療機関に相談してみましょう。
まとめ
大腸がん検診について説明いたしました。
大腸がんは、日本の食事が欧米化になることで発症する人が増えてきたがんです。
また、忙しい日々の中でストレスを抱えたり、便意があってもトイレに行けないのも大腸には負担となり、がんだけでなくさまざまな症状を引き起こします。
体への負担が大きなと感じる人には、大腸がん検診にて自分の体をチャックして改善することも必要です。
年に1回は、受けられることをお薦めします。
出典
日本医師会:https://www.med.or.jp/forest/gankenshin/type/largeintestine/checkup/
文:長谷川祐子(医療ライター)

総合病院・クリニック・調剤薬局にて医療事務員として10年以上勤務したのち、ライターへと転身。
現場で学んだ知識と経験を元に、医療に関する取材・執筆活動を行う。
興味のあるテーマは、がん医療・先進医療。