肺がんの正しい治療法と良い病院選び3つのコツ

肺がんと診断されたら、これからどうやって治療をしていくのか気になるでしょう。治療の仕方でこの先が左右されます。

ただ、やみくもに治療方法を探すのではなく、自分のがんや体の状態について知ることで、適した選択肢を知ることができます。

この記事では、まず肺がんについての基礎知識からステージ別の症状について説明していきます。

肺がんとはどういう病気なのか知ったうえで治療法や病院の探しのポイントを知ると、自分に合った選択をしやすくなるでしょう。

 

目次

肺がんとは

肺がんとは、肺と気管支から発生するがんの総称です。

気管、気管支、肺胞の細胞が悪性の細胞に変わり、がん化することによって発生します。簡単に言うと、肺胞の細胞が正常な機能を失っている状態です。がんは肺の抹消にできることが多いため、初期の症状が出にくい特徴があります。

 

肺がんは大きく分けると2種類

・小細胞肺がん
小さな細胞が密集している状態。細胞が小さいため、増殖がはやく転移しやすいがんです。悪性度が高いといえます。

・非小細胞肺がん
肺がんの全体80%を占めています。小細胞がんと比べるとがん細胞が大きいため、手術で切除することができます。がん細胞を切除することができ、全身に転移のない早期であれば治癒する可能性があります。

 

初期段階の主な症状

がんは初期段階では自覚症状がほとんど無く、早期発見が難しいことから、怖い病気であると言われています。

肺がんも同様に、自覚できるような初期症状は無く、きわめて進行するまで症状はほとんどありません。進行スピードも速いことから、難治がんであるといわれています。
症状を自覚した時には、かなり進行しているかもしれません。では、肺がんを疑う症状とはどのようなものがあるのでしょうか。
症状のポイントは咳、痰、血痰、発熱、胸痛です。

・いつまでも改善されず咳がひどくなる
・血に混じる痰が出る
・少しのことで息切れがする
・胸の痛みが長く続いている
・かぜでもないのに熱が出る
・声がかれたまま改善されない
・肺炎や気管支炎を何度も繰り返す
・首や顔の腫れがある
・食欲がない体重減少
・食べ物や飲み物が飲み込みにくい 嚥下障害がある
・いつまでもとれない疲労感

気になることがあればすぐに病院へ行き、先生に相談しましょう。自覚症状の無いがんをどうすれば初期に発見することができるのでしょうか。それは定期的に検診を受けることです。自覚症状の無い段階から、体の中に異常が潜んでいないかを確認することで早期発見につながるといえます。

 

悪化を防ぐためにできること

肺がんと診断されても、生きることを諦めてはいけません。悪化をできるだけ防ぐために今できることをやることが大切です。

今できることをやり、悪化を防ぐことで今後の命の長さに繋がります。では、肺がんと診断されてからできることは、何があるでしょうか? できることは3つあります。

 

たばこをやめる

肺がんの主な原因はたばこです。たばこを吸わないこと、たばこの煙を吸わないことです。
たばこを吸っている人は禁煙をすること、身近にたばこを吸う人がいる場合は、受動喫煙に気をつけましょう。

 

バランスの良い食事を心がける

バランスの良い食事をしっかり摂ることで体力をつけることができます。体力があると治療に闘えます。逆に、「これはがんに良くないから、食べない。」。など極端に食事を制限すると、栄養が不足するため体の細胞に元気がなくなります。細胞に元気がないと、がんに闘えなくなってしまうのです。バランスの良い食事摂るために、次のことを意識しましょう。

・バランスよく何でも食べる
和食と洋食のどちらかが良い、ということもありません。食べたいものを食べましょう。

・たんぱく質をしっかり摂る
たんぱく質は消化されることでアミノ酸に変わります。アミノ酸でできている免疫細胞を増やすことができます。

・色の濃い、緑黄色野菜もしっかり摂る
ビタミン類が多く含まれているのが色の濃い野菜です。ビタミン類は、アミノ酸を身体に吸収しやすくしてくれます。

・食事を楽しむこと
食べたいものを食べ、楽しく食事をすることで免疫が上がります。

・油を摂りすぎないこと
脂質を摂りすぎないように、お肉はサーロインよりヒレにするなどの工夫が必要です。

 

適度な運動をする

運動をすることで体力をつけることができます。がんと闘うには体力が必要です。体を動かせるときは、散歩をするなど適度な運動を心がけましょう。

運動も無理やり行うと逆効果です。楽しむことで免疫が上がるため、気持ちがよく楽しいと思える程度にします。体を動かすことで、気分転換にもなりますね。

 

肺がんになる原因

肺がんの原因の大半はたばこによります。ニコチンやタールなど、たばこの煙には有害な物質が多く含まれているからです。たばこを吸っていると肺がんになりやすいですが、逆にいうとたばこを吸わなければ、肺がんになる確率は下がります。

そのほか、アスベストやダイオキシンなどの有害物質。近年ではPM.2.5などの大気汚染も肺がんを発症させる恐れがあるとして問題視されています。

 

肺がんの診断方法

検査によって、肺がんであるか判断します。さまざまな角度から検査を行い、がんの状態と病気の広がりを評価します。次のような3種類の目的によって検査方法が分かれます。

①がんを疑う細胞の異常があるかを調べる、存在診断
・胸部レントゲン
・CT

②がん細胞がある事を確認する、確定診断
・経皮的針生検
・気管支鏡生検
・胸腔鏡生検

③がんがどの程度広がっているのかを調べる、病期診断
・頭部CTまたはMR
・胸部 腹部CT
・PETまたはPET-CT

 

早期発見のためのポイント

40歳以上の男女は定期的に胸部X線またはCT撮影を行いましょう。

しかし、表面にあるがんはすぐに映りますが、奥に入り込んだがんは映らないことがあります。気がつかない内に、がんが体の奥で広がっていることもあるのです。疑いや不安があるときは、先生からの指示がなくても、MRIやPET-CT、CT検査を受けたいと申し出ることができます。定期的に人間ドックを受けると、より安心です。

 

肺がんのステージ別症状

非細胞がんは病巣の広がり具合によってステージが分かれています。これは病期ともいいます。

0期 早期の段階
気管支を覆う細胞層の一部にのみ 局所に見つかる状態

Ⅰ A期 がんの大きさは3㎝以下
リンパ節やほかの臓器に転移していない

Ⅰ B期 がんの大きさは3㎝を超えるが5㎝以下
リンパ節やほかの臓器に転移していない

Ⅱ A期 がんの大きさは5㎝以下
     リンパ節に転移しているがほかの臓器には転移していない
     または がんの大きさが5㎝を超え7㎝以下
     リンパ節やほかの臓器に転移していない

Ⅱ B期 がんの大きさが5㎝を超え7㎝以下
リンパ節に転移しているがほかの臓器に転移していない
     または がんの大きさが7㎝を超えるがリンパ節やほかの臓器に転移していない

Ⅲ A期 がんの大きさが7㎝を超える
     リンパ節には転移しているがほかの臓器には転移していない

Ⅲ B期 リンパ節反対側のリンパ節に転移はあるがほかの臓器には転移していない

Ⅳ期   反対綿の肺にも転移がある
胸水の中にがん細胞が見られる場合
     ・脳・肝臓・骨などほかの臓器に転移がある場合

 

がんステージ別治療法

「非小細胞がん」と「小細胞がん」2つに分けて、どのような治療方法があるのか説明していきます。ステージごとの治療法を理解することで、適した治療に向かうことに繋がります。

 

非小細胞がんの治療方法

・Ⅰ期・Ⅱ期
切除手術
がんの直帰が3㎝以下は手術だけを単独で行います。
がんが3㎝以上の場合は化学療法と併用
大きくなるとそれだけ肺の細胞をとることになるため、化学療法でがん細胞を小さくしてから切除します。

・Ⅲ期
放射線と化学療法の併用
切除手術は行うことができない段階であるといえます。

・Ⅳ期
化学療法 
遠隔転移が見られる段階のため、全身治療が必要です。
胸水が溜まり、胸膜浮腫が見られると治療が厳しい状態です。治療に耐える体力をつけるために、食事で栄養をつける。生きたいと強く思う、最後まであきらめないという気持ちが命を保つ力になります。

 

小細胞がん

がん細胞が小さいため、どのような病期であっても化学療法が中心です。抗がん剤や放射線治療の感受性が高く、化学療法が極めて有効だといえます。「限局型」と「進展型」によって治療法が分かれます。

・限局型 がんの広がりが胸腔内にとどまっている状態
放射線と化学療法の同時進行。

・進展型 全身化した状態
全身治療である抗がん剤治療。

 

ステージ別生存率

「非小細胞がん」「小細胞がん」生存率はどれくらいなのか見ていきましょう。

 

非小細胞がん

・ステージⅠ 5年生存率 70~80%(手術後)
・ステージⅡ 5年生存率 50~60%(手術後)
・ステージⅢ 5年生存率 15~20%(手術 化学療法 放射線治療後)
・ステージⅣ 1年生存率が50~60%(化学療法後)

早期であればあるほど、生存率が高いことが分かります。がんと診断されても、前向きに治療に取り組んでいきたいですね。

 

小細胞がん

・限局型 片方の肺にだけがんの見つかる場合
5年生存率 20~25%
・進展型 両方の肺にがんが見つかる
またはほかの場所への転移がある場合
3年生存率 5~10%

非小細胞肺がんに比べると、小細胞がんの方が生存率の低いことから、進行がはやく悪性度が高いことがうかがえます。

 

病院選び3つのコツ

現代は、インターネットや本など、情報があふれているからこそ、病院選びが難しいといえます。なぜ、情報があふれているにも関わらず難しいのでしょうか? それは、選択肢が多いからこそ迷ってしまうからです。

しかし、がんは迷っている間にも進行しています。早い段階で自分に合った病院を選ぶために、3つのコツをご紹介します。

・自分の状態を把握してから調べる
・病院の名前だけで選ばない
・経験者から直接はなしを聞く

 

自分の状態を把握してから調べる

自分ががんであることや、病状について受け入れがたいこともあるでしょう。しかし、自分の状態を把握しているかどうかで、適した治療を受けられるかが分かれます。

まず自分の状態の治療について、どのような選択肢があるのか理解し、選択肢を広げたうえで選びましょう。
そうすることで、先生からすすめられた治療をとりあえず行うのではなく、自分で納得できる治療に進むことができます。

 

病院の名前だけで選ばない。

よく名前を聞く、有名な病院は安心だと思うかもしれません。
しかし、実際に治療をするのは病院ではなく、医師です。自分の思いを伝えやすいのかなど、医師との関係を注目しましょう。思いを伝えやすい先生であれば、自分の気持ちを尊重した治療に進めるでしょう。

 

経験者から直接話しを聞く。

残念ながら、インターネットには信用できない情報も含まれています。経験者からの話しも聞いた上で判断をする方が良いでしょう。

中には、がんであることを誰にも言いたくないという人もいるでしょう。
近年、がん患者が増えていると言われているように、同じ思いを経験した人はたくさんいます。
全国にがん患者のコミュニティがあるので、足を運んでみてみましょう。少しの勇気を持つことで、前向きになれるような関わり合いができるはずです。

抗がん剤と併用する“ワクチン投与”がもたらす効果
・ワクチンを投与することで免疫を上げる助けになる
・どのステージでもできるという利点がある

抗がん剤治療を行ったあとは体力を消耗します。ワクチンによって免疫を入れると、抗がん剤治療に耐えられ、食事を摂ることができます。治療に耐える体力があり食事で栄養をつけられると、がんと闘うことができます。

しかし、抗がん剤治療の代わりにはなりません。すぐに効果があるわけではなく、じんわりと効果があらわれます。そのため、効果が出る前にがんが進行してしまうこともあります。そのため抗がん剤治療と併用して投与します。ワクチンの投与は命をつなげるチャンスの1つであるといえます。

 

まとめ

肺がんを診断されたら、どこでどんな治療を受けるかが重要です。大切なのは、3つのポイントです。

・自分の病期や体の状態を知り適した治療を理解する
・病院の名前だけで選ばない
・勇気を出して経験者に情報を聞く

できれば、がんであることを誰にも言わずに治したいと思うかもしれません。

しかし、自分ががんであることを受け入れこと。周りに打ち明けること。少しの勇気を持つことで、これから先の命に繋がります。

身近な人にはどうしても伝えられない場合は、知人のいないコミュニティなどへ思い切って参加し、経験者から情報を得ることをおすすめします。

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