乳癌の約80%は浸潤癌 では生存率は?

日本において乳癌は、女性がかかる割合(罹患率)がトップの癌であり、

年間に6万人以上が乳癌と診断されています。

 

昨年、残念ながらお亡くなりになったタレントの小林麻央さん闘病日記が非常に話題になった事もあり、

世間の関心も高いところだと思います。

自分も乳癌ではないだろうか?
思わず、検診に行かれた方もたくさん居るのではないでしょうか?

 

乳癌は、年々増加傾向にあり、乳癌で死亡する患者様も年間1万3千人になり、

この数値は、全乳癌患者の約30%に相当します。

特に若い年代での罹患率が高いのも特徴です。

現在よりももっと、検診率を高めるべく、40歳以上の検診無料にとどまらず、

もっと若い世代にも枠を広げるような取り組みをして欲しいところです。

今後の各自治体の取り組みに期待したいと思います。

 

癌と聞くと「不治の病」という印象が付きまといます。

しかし、よく考えてみて下さい。

乳癌で死亡するのは、全乳癌患者の約30%なのです。

残りの70%は、生き続けているのです。

 

 

早期発見、そして適正な治療を受けて、

あなたらしい生き方をしていく。

当たり前の日々を、続けるために、

乳癌の治療法について、学んでいきましょう。

 

 

 

目次

非浸潤癌と浸潤癌

乳癌とは、乳腺にできる悪性腫瘍のことです。

乳癌には様々なタイプのものがあり、大きく分けると、非浸潤癌と浸潤癌にわかれます。

乳癌の殆どは浸潤癌です。

なぜならば、乳房はその特徴から非常に血管の多い臓器で、それゆえ、広がりやすく、

周辺臓器への浸潤が起こりやすいからです。

 

非浸潤癌

非浸潤癌とは、癌が発生した場所(乳管や小葉の中)にとどまっている癌です。

こちらは、転移を起こさないタイプで早期発見された癌だと考えられます。
頻度は、発見される乳癌の1-2割程度ですが、

近年の検診マンモグラフィなどの検査方法が普及した事による早期発見により、増加傾向にあります。

今後検査方法の進化と共に、益々増えると考えられます。

 

浸潤癌

浸潤癌とは、癌が乳管や小葉の中にとどまらず、近くの臓器に入り込むなどして、

血管・リンパ管から全身に移行するタイプのものです。転移などを起こす可能性のある癌です。

 

 

乳癌の治療法

乳癌の治療法は、手術療法・放射線療法・薬物療法などがあります。

各治療法と、それぞれの副作用についてみて行きましょう。

こちらで紹介する治療法は、今まで乳癌治療において、実績を作ってきた代表的な治療法です。

しかし、それぞれの治療法には、デメリットがあり生活の質(QOL)が保たれているとは言い難い治療法もあるのは確かです。

それぞれのデメリットをしっかりと確認した上で、治療の選択をしていきましょう。

勿論、素人判断ではなく、医師の指導の元に行ってください。

 

手術療法

乳房切除と、腋窩リンパ節切除が主な手術になります。

センチネルリンパ節(見張りリンパ節と呼ばれ、悪性腫瘍病巣などの局所から流れ出たリンパ液が最初に入り込むリンパ節)に癌細胞が確認されなかった場合は、腋窩リンパ節の切除を行わずに、乳房切除のみの実施になる場合もあります。

 

副作用:

腋窩リンパ節切除を行うと、腕が上がりにくい、むくみが出るなどの症状が出る場合があります。

乳房切除した側の腕がだるい、しびれる、動かしにくい、脇の皮膚が突っ張るなどの症状が出ます。

 

放射線療法

乳房部分切除術を受けた患者様には、残存乳房への放射線照射をすることにより、再発の可能性を低くします。

 

副作用:

皮膚炎

皮膚の色調変化

硬化

汗の分泌低下

放射線肺炎

腕のむくみ

心臓への影響 (左側の治療の場合)

骨髄抑制

 

薬物療法

薬物療法には抗癌剤・ホルモン剤・分子標的薬などの種類があります。

薬物療法を行う際には、癌の進行度合い(癌の大きさやリンパ節への転移の程度)だけではなく、 癌の性質を確認し効果的な薬物を選択します。これらは針生検や手術標本を用いた病理組織検査で判定し、その上で、どの薬物療法が選択肢として挙げられるかを検討しています。

 

副作用:

脱毛

口内炎

下痢

全身倦怠感

吐き気

手足のしびれや感覚の低下

筋肉痛や関節痛

皮膚や爪の変化

肝機能の異常

免疫力低下

骨髄抑制

 

 

癌の免疫療法

代表的な治療方法とそのデメリットについてお伝えしてきました。

それぞれの治療法にはデメリットがあり、

また受けられる治療が限られた患者様もいる中では、

十分な治療成績が得られない場合もあります。

 

そんな中、今非常に期待が寄せられている治療法が免疫療法です。

 

免疫療法には、患者様ご自身が持っている免疫力を高めるものと、

免疫力を持つ細胞を患者様の体内に入れて、直接癌細胞と戦ってもらうものと、大きく分けると2種類あります。

 

また、免疫療法は代表的な治療法と組み合わせて使用することも可能です。

 

例えば、薬物療法ですと、正常な細胞まで攻撃してしまう事により、

治療中に免疫力が低下し、感染症などで病状が悪化してしまう。

そんな場面で、免疫療法を組み合わせる事により、

感染症にかかるリスクを下げる事が出来るのです。

 

免疫療法のメリット

1.再発予防に効果

2.副作用がない

3生活の質(QOL)を向上させる

4.働きながら治療ができる

5.他の治療との相乗効果が期待出来る

6.放射線や化学療法の副作用を軽減させる

7.誰でも使える

 

免疫療法のデメリット

1.新しい治療法の為、実績が少ない

2.認可薬で無い事が多く、自費診療になる

3.免疫療法を取り入れている医療機関が少ない

 

今後期待がかかる免疫療法

現在、免疫療法は多くの方に選択される治療法ではありません。

代表的な治療法である、手術療法・放射線療法・薬物療法などをやりつくし、

手の施しようのない癌の患者様の場合、

また、逆に早期発見、早期治療により、一見完治したかのような患者様が、

再発防止の為に行うなど、ニーズが増えつつあります。

 

また、副作用の無い身体に優しい治療法として、

癌予防に利用される患者様も増えていっています。

 

代表的な治療法の手助けとして、

また、より効果を上げる補助治療として、

今後、更に注目が集まる治療法として期待されております。

 

 

まとめ

乳癌の約80%は浸潤癌と呼ばれるものです。

一般的に浸潤癌は、予後が悪いというイメージを持ってしまいがちですが、

早期発見、そして様々な治療法の組み合わせで、

癌に打ち勝つ事も決して夢物語ではありません。

 

特に免疫療法は非常に注目されている治療法になります。

目に見えない小さな癌細胞のうちに、

ご自身の免疫力で退治出来る画期的な治療法なのです。

 

 

出典

国立がん研究センター がん情報サービス

https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/summary.html

 

がん研有明病院 – 公益財団法人 がん研究会

http://www.jfcr.or.jp/hospital/cancer/type/breast.html

 

京都大学医学部附属病院乳腺外科

http://www.brca.jp/consult/diagnosis/index.html

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