大腸がんの遺伝関係。家族に大腸がん患者がいるけど遺伝するの?

2人に1人はがんにかかると言われる昨今。決して珍しいがんではありません。血縁者にたとえがんになった方が複数いても、遺伝性のがんとは言えません。特に大腸がんの場合、遺伝するケースは非常に稀と言われており、どちらかと言うと食生活や運動などの生活習慣などが原因となっているようです。遺伝に関わらず、全ての人が生活習慣に気をつけたり、定期的に検診を受けることが大切になってくるでしょう。

ですが、大腸がんにかかわる遺伝性の病気として、「遺伝性非ポリポーシス性大腸がん(リンチ症候群)」、放置するとほぼ確実に大腸がんとなる「家族性大腸腺腫症(家族性大腸ポリポーシス)」があります。血縁者にこれらの病気の人がいる場合には、若いうちから大腸がん検診を受ける必要があります。

 

ここでは大腸がんと遺伝の関係について理解を深めていただける参考情報を紹介します。

 

大腸がんと遺伝―“遺伝性大腸がん”とは

がんなどの腫瘍は、遺伝的要因と環境要因(生活習慣、生活環境、食生活など)が関連しあって発症すると考えられています。 血縁者の中にがんにかかる方が何人もいて、遺伝的原因が強く影響していると見なされる大腸がんを“遺伝性大腸がん”と呼びます。 これまでの研究から大腸がん全体の約5〜10%が“遺伝性”と言われています。

 

遺伝性大腸がんの種類

リンチ症候群(遺伝性非ポリポーシス大腸癌)

大腸がんや子宮体がんなど、数種類のがんが家系内に発症するがんをリンチ症候群といいます。 細胞分裂の際にDNAがコピーされますが、その時に起きた間違いを見つけて直す働きが正常になされないことが原因です。

 

リンチ症候群(発見者Lynch博士の名前から)によって発生するがんは、一見普通のがんと同じです。しかし、下記のような条件が揃う場合疑われます。

 

1.家系内に少なくとも3名のリンチ症候群に関連したがん(大腸がん、小腸がん、子宮体がん、尿管あるいは腎盂のがん)が認められる

2.そのうちの1名は、他の2名に対して第一度近親者(親、子、兄弟)である

3.少なくとも2世代にわたって発症している

4.少なくとも1名は50歳未満で診断されている

 

家族性大腸腺腫症(大腸ポリポーシス)

リンチ症候群と並んで遺伝性大腸がんの代表ですが、出生約17,000人に1人と全大腸がんの1%以下です。リンチ症候群と比べると頻度はそんなに高くありません。通常、若年から大腸全域に100個以上のポリープが発見された場合、家族性大腸ポリポーシスと診断されるのが一般的です。しかし、日本では内視鏡検査が急速に普及してきたためポリープがたくさん見つかる症例が増えています。家族性大腸ポリポーシスの場合、多発するポリープの一部は、放置すると将来的にがん化すると考えられます。そのため予防的に大腸の全てを摘出する手術が行われます

 

がんと遺伝の関係

遺伝性のがんがすべてのがんに占める割合は、約1~5%といわれています。つまり、95~99%のがんは遺伝性ではないということです。遺伝性のがんはレアケースであるということを念頭に置いてください。

ですが実際遺伝性のがんである場合は親から50%の確率で遺伝するとされています。そういった事態を考えると、自分のリスクを知るために遺伝子検査を受けて、予防を含めた対策を取ることが大切です。

 

遺伝性がんの特徴

遺伝性がんの特徴

「がんの家系」という表現を見聞きしたことがある方も多いと思います。遺伝性がんの家系には共通する特徴があります。

①家系に、まだ若いにも関わらずがんにかかった人がいる

年齢についての明確な定義はありませんが、乳がんでは一般的に34歳以下を指すことが多いようです。

②家族の中に一人で数回もがんにかかった人がいる

これは、同じ臓器にいくつもがんが発生する「多発がん」、複数の臓器にがんが発生する「重複がん」を指します。

③特定のがんだけが家族内で何人にも発生している

 

これら3つが遺伝性がんの家系の大きな特徴です。

 

遺伝子治療

がんは遺伝子異常が積み重なってできる遺伝子異常です。遺伝子治療はがんの元になる遺伝子異常を減らしていく治療法です。免疫療法は効果がでるまで1〜2ヶ月かかることがありますが遺伝子治療の特徴は効果が出るまで2〜3週間と早いのが特徴です。他にも特徴として、治療が効かなくなることを意味する耐性がほぼ無いことと、抗がん剤や放射線療法で免疫力が低下していても治療が可能なことがあげられます。

 

がんの遺伝子治療の特徴は

1.耐性がほとんどない治療法です。

2.2時間半程度の点滴、もしくは局部への注射による治療で入院が不要です。

3.正常細胞へダメージを与えないので、副作用が非常に少ない治療法です。

4.光および超音波ダイナミック治療、免疫療法、温熱治療、化学療法、放射線治療との併用効果が特に高く、高濃度ビタミンCや低用量ナルトレキソンとの併用も可能です。

5.適応範囲が広く、ほとんどのがんに使用する事ができます。年齢制限などもなく、どなたにでも使用する事が可能です。

 

がんの予防 – 生活習慣の見直し

遺伝性のがんは5%程度しかありませんのでまずは生活習慣の見直しをしましょう。「うちはがん家系だから」という方がいますが、家族や親戚など血縁者にがんが多いと、心配になるのは当然です。血縁者にがんが多い場合、遺伝的な素因がある可能性はありますが、すべての人ががんを発症するわけではありません。がんには遺伝的な要因だけでなく、環境要因も関係しているからです。

 

たとえば、血縁者に喫煙者や大酒飲みが多い場合、他の人たちに比べてがんを発症するリスクは当然高くなるはずです。また、家族は一緒にごはんを食べることが多いので、生活習慣が共通しています。食べることが大好きでみんな太っていたり、塩分の濃い味付けを好む食生活をしていたりすると、家族全員で同じような病気になることがありうるわけです。

 したがって、もし「がん家系かも」と思った場合には、がんになりやすい生活習慣をしていないか、家族全員で見直してみることをお勧めします。

 

免疫療法

免疫療法は自分の免疫を活用して治療をする方法です。がんの3大療法ではがんに対して直接的な治療を行いますが、免疫療法は免疫の力を向上させ、免疫の力でがんと闘うことのできる体を作っていく方法です。

 

一般的に大腸がんの細胞は、遺伝子の変異が少なく、このことは免疫細胞にとっては正常な細胞と見分けがつきにくく攻撃しづらいと考えられています。しかし、大腸がんであっても遺伝子の変異が多い遺伝性の癌である場合免疫細胞にとっては見つけやすくなると言われています。

 

遺伝子カウンセリング

遺伝性腫瘍が疑われる場合、それをどのように調べるか、遺伝子検査は受けるべきか、検査結果をどう解釈するか、子供や家族の検査はするのか、手遅れにならずに見つけるにはどうすれば良いか、などの問題が出てきます。

さらに加えて、家族関係、結婚、出産、就職、保険などについても難しい悩みが出てくることも少なくありません。これらの問題をきちんと整理・理解し、その上でさまざまな決定を自ら下すために、遺伝子カウンセリングの専門家に相談することをお勧めします。

 

また、遺伝性大腸がんカウンセリング外来を設置している病院もありますので活用してみましょう。遺伝性疾患の患者さんやご家族またはその可能性のある人に対して、ご要望に対応する遺伝学的情報やその関連情報を提供してくれます。

 

遺伝性であるかどうかのカウンセリングを受ける基準としては下記を参考になさってみてください。

 

(1)親族の中でがんに罹った人が特に多い(目安として3人以上)

(2)若くしてがんに罹った人がいる(目安として50歳未満)

(3)何度もがんに罹った人や様々な部位にがんができた人がいる、などの特徴があります。このような場合には、がんに罹りやすい体質が受け継がれている可能性があります。

 

「がん相談支援センター」で情報収集を

「がん相談支援センター」では、遺伝子治療、免疫療法について適切な情報提供を受けることができます。自分が受診していない病院でも相談できるので、がん相談支援センターにアドバイスを受けましょう。標準治療が使えなくなるなど治療の選択に困り、自由診療でのがん免疫療法(広義)を選択肢として考えるときには、研究段階の医療を熟知した医師にセカンドオピニオンを求めることができます。このようながんの専門機関を通して冷静に情報収集をした上で民間療法を受けることで納得のいく判断ができるでしょう。

 

さいごに

血縁者に、若いころ乳がんや卵巣がん、大腸がんなどになった人が多い場合は、家族性腫瘍も念頭におく必要があります。早期発見のためにも検診などを心がけてください。

 

 

医療ライター  吉田あや
医薬系会社にて医療事務に従事する傍らで、
美容系サイトにて痩身美容(脂肪吸引など)ついて執筆するフリーライター。
主に得意分野は、がんや免疫療法、経営者インタビュー記事作成など。

 

 

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